9月に読んだ本
【小説】
『世界は密室で出来ている』
再読。主人公が親友の番場十三と共に成長していく青春小説。不完全な印象を受けるが青春小説として捉えるとそんなもんなのかなぁと思えてしまう。
【その他】
『押井守監督が語る映画で学ぶ現代史』
押井守が戦後から現代までの映画史について語る本。エンタメの三大悪として「未熟」「遅延」「トラウマ」について語ったのはクリシェとはどういうものか考えさせられた。
映画は時代の不安のタイムカプセルだというテーマの下で三池崇や海外ドラマについて語り、現代の邦画はそれが映画の持つ機能として働いていないことを繰り返し語る。
一方でアメリカでは依然としてそれが機能しており、キャプテンアメリカ ウィンターソルジャーにはそれが良く現れているそうだ。
量産されるジャンルでは傑作が生まれやすいという押井守の視点も面白かった。