緑色の微睡み

睡眠不足です

2023-01-01から1年間の記事一覧

8月に読んだ本

『かめくん』 かめくんは模造亀(レプリカメ)という人造の亀。 木星で戦争が行われていたり、巨大なザリガニが出てきたり、現代とは地続きのちょっと変わった世界が舞台。 そこでかめくんは働いたり図書館へ行って本を借りて読んだりしている。 読者はかめく…

8月に読んだ漫画

『スロウスタート』(11) ギャルゲー配信を見るのが好きな果実ちゃんとたまちゃんのエモそうなエピソードが始まると思いきや特に何もなかったり、つっくんが万年さんに影響されて志望校が変わったり、あんまり物語的な起伏がなさそうで結構色々起きてる巻。 …

8月に観た映画

『トランスフォーマー ビースト覚醒』 『バービー』 『サンドランド』 『メグザモンスターズ』

7月に読んだ漫画

『黒猫と魔女の教室』(5) 教団と再生の魔法の設定ついて触れられている回。 漫画として徐々に物語の根幹部分に触れてきてはいる印象。 この作者の事だからキャラクターを安易に死なせるようなショッキングな出来事を起こさずにちゃんと面白くしてくれそうだ…

7月に観た映画

『TAR/ター』 ある世界的音楽家の物語。 バベルの塔が神の怒りに触れて破壊されるという説話があるが、主人公の高みへ到達し、その傲慢さゆえに失墜する様はそれを見ているようだった。 この映画は素晴らしいストーリーラインがあると言うよりは、ターという…

7月に読んだ本

『虐殺器官』 伊藤計劃のデビュー作。 伊藤計劃の描いた未来と現在は少しずつ違ってきてはいるけれど、戦争というヴィジョンに関しては昨今のロシアでの出来事をみるとあまり違わないのかなと思えてくる。 今伊藤計劃が生きていればサブスクであらゆるコンテ…

6月に読んだ漫画

『魔都精兵のスレイヴ』(13) 総隊長の圧倒的な戦い方なんかは読んでいて楽しいんだけど、一気読みの方が読んでて楽しいかなぁと思えてきた。 『終わるセカイの修学旅行』(2) どこかで見たようなものが続いている印象がある。 もう少し世界の驚異だったり、終…

6月に見た映画

『怪物』 冒頭のガールズバーの火事の遠景から、徐々に事件の中心へ進んでいく構成はかなり良くできたものだと思う。 安藤サクラの演じる母親の視点で描かれる学校の態度は異様に映る。機能不全を起こした学校というシステムや息子を教える教師が怪物のよう…

6月に読んだ本

『猫の街から世界を夢見る』 かつて旅人だった大学教授が教え子が若い男と共に出奔したことで、それが原因で自らの住む世界に危機を与えるため教え子を呼び戻すための旅に出る、という物語。 解説を読んだ感じ、ラヴクラフトの〈ドリームサイクル〉という作…

2023年 上半期映画ベスト5

今年公開新作映画のみ 『ノースマン 導かれし復讐者』 『金の国 水の国』 『テトリス』 『聖地には蜘蛛が巣を張る』 『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』

5月に読んだ漫画

『ウスズミの果て』(1) 『BLAME!』の弐瓶勉作品を連想させる超巨大構造物に覆われた世界で人類の生存者を探しその土地を浄化する少女の物語。 人類そのものの社会システムは機能していないが、人類を救出するシステムだけがほぼ壊滅した世界で機能し続ける様…

5月に読んだ本

『インヴェンション・オブ・サウンド』 チャック・パラニュークの長編小説。 ハリウッドという虚構を舞台にダークウェブの児童ポルノサイトで誘拐された娘を探す父親とハリウッド随一の音響技師の女がある事件において交わる物語。 この小説ではあらゆるもの…

5月に見た映画

『聖地には蜘蛛が巣を張る』 イスラム教シーア派の指導者エマーム・レザーの霊廟がある聖地マシュハドで起きた娼婦連続殺人事件を描いたサスペンス。 この映画はマシュハドで実際に起きた殺人事件をモチーフに作られたもので、作中で語られる異様な価値観は…

4月に見た映画

『ノック 終末の訪問者』 休暇で山荘を訪れたゲイのカップルとその養子の娘の元に四人の男女が現れる。 彼らのリーダー格である巨漢レナードは「君たち家族のうち誰か一人が自ら命を差し出さねば世界が終わる」と語る。 レナードの言葉は真実なのか? 彼らの…

4月に読んだ漫画

『スキップとローファー』(1-8) 石川県の端っこから東京に進学したみつみちゃんがクラスメイトと交友を深めて行く話。 大きな出来事が起きるわけではないけれど、日常における関係性ややりとりの情報量が非常に多く、東京の高校で頑張るみつみちゃんを応援し…

4月に読んだ本

『コールドスナップ』 アメリカの作家であるトム・ジョーンズの作品を舞城王太郎が訳した短編集。 作品を構成する声の一文に時折ハッとさせられるが、具体的に何が言いたいのか、どういう作品なのか上手く掴めなかった。 白人とアボリジニのハーフである少女…

3月に読んだ本

『サバイバー』 ファイトクラブでカルト的人気を得たチャック・パラニュークの小説。 カルト教団の生き残りである孤独な男テンダー・ブランソンがジェット機のハイジャックを行い、その中で自分の人生を独白する小説。この小説の章立ては47で始まりカウント…

3月に観た映画

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 この映画の特筆すべき点は混乱した状況を的確に纏めてエンタテインメントとしてる成立させたい部分にあるのではないかと思う。 正直なところ映像体験としてもSFとしても既視感がある。映画ではジャ…

3月に読んだ漫画

『呪術廻戦』(22) 呪霊化した禪院直哉と覚醒した真希との死闘を描く。 剣豪と河童が出てきたのは唐突だったけど真希の覚醒回として非常に良かったと思います。 で、堕天とはなんなんですかね。そういう設定出てきてたのか今回が初めてなのか、記憶が不明瞭。…

2月に読んだ本

『ダート競馬の儲け方』 オープン特別や3歳馬について触れているダートの構造の話については面白かった。 『変な絵』 前作「変な家」と比較すると物語の方向性に振れすぎているような印象を受けた。 前作は建物としての家についての話と、家族としての家の話…

2月に読んだ漫画

『天国大魔境』(1) 荒廃した近未来の日本とを旅する男女と特異な能力を持つ少年少女が暮らす隔離された施設の場面が交互に展開される。 一巻を読んだだけではまだなんとも言えないが、今後に大きな期待を持てる引きを持たせた終わり方だった。 『大雪海のカ…

2月に見た映画

『金の国、水の国』 貿易によって栄えるが水のない「金の国」と金はないが資源豊かな「水の国」。この二つの国は古来より仲が悪く対立していた。 それぞれの国で暮らす王女と元役人の二人がひょんな事から出会い、小さな嘘をつくことで、両国を巻き込んだ二…

コロナ療養中(2/8-12)に見たもの

『クーリエ:最高機密の運び屋』 ベネディクト・カンバーバッチ主演作。 衝動的なフルシチョフによって核戦争の引き金が引かれるのではないかと危惧したソ連高官オレグ・ペンコフスキーと彼のもたらす機密を運ぶことになるセールスマンのグレヴィル・ウィンに…

1月に読んだ本

『枯木灘』 中上健次の竹原秋幸三部作の第二作目。最初の『岬』は未読のまま読み始めたのだが、繰り返されるエピソードの羅列を読めば何が起きているのかが分かった。 巻末の解説を読むとこの作品において重要なのは「反復」と「関係」なのだそうだ。確かに…

1月に見た映画

『かがみの孤城』 様々な部分に謎を解き明かすことで進んでいく展開は見事という他なく、心情を丁寧に描写できているのはストーリーの力がある証拠だと言えると思う。 作劇上仕方ないのだろうが、やけに誇張された悪意あるキャラクターがいたのは少々稚拙だ…

1月に読んだ漫画

『魔都精兵のスレイヴ』(12) 一番組組長の多々良木乃実と信奉者下村夢路の戦い編。 一番組前組長の冥加りうの能力や木乃実の能力が明かされたり、前七番組組長夢路と京香との組長交代の経緯が明かされる。 そこからシームレスに陰陽寮編に移行していくあたり…

2022年に見た映画トップ10

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム THE BATMAN ドクター・ストレンジ MOM 死刑に至る病 トップガン マーヴェリック 女神の継承 夏へのトンネル、さよならの出口 すずめの戸締り ザ・メニュー アバター ウェイ・オブ・ウォーター 順位ではなく見た順です。

12月に読んだ本

『ユートロニカのこちら側』 俊英小川哲のデビュー作。 情報を収集されることにメリットがある社会に発展した近未来を描いたSF小説。 現在のインターネットを経験していれば、この小説が描く社会がフィクションの世界ではなく、現在から地続きの世界であるこ…

12月に見た映画

『ブラック・アダム』 MCUに少しだけ倦怠感が漂ってる中、割とスカッとしたストーリーで好感が持てた。 そもそもあんまり期待していなかったのもあるけれど、わりとストーリーも凝ってて楽しめた。 ホークマン、ドクターフェイト、サイクロン、アトムスマッ…

12月に読んだ漫画

『黒猫と魔女の教室』(1-3) 『寄宿学校のジュリエット』の金田陽介の新連載。 魔法使いに憧れているが魔法が一切使えない少女の前に人語を話す黒猫が現れ、魔法を教わることに。黒猫曰く自分は呪いをかけられており……。 「寄宿学校のジュリエット』の頃から…